はしか(麻疹)に気をつけて

infectious disease
感染症予防情報

正しい知識で自分と家族を守りましょう。症状・感染経路・予防法をわかりやすく解説します。

国内での感染報告が増えています
はしかは非常に感染力が強く、免疫のない方はほぼ確実に感染します。ワクチン接種歴や免疫の有無を今すぐご確認ください。
はしかは麻疹ウイルスによって引き起こされる感染症です。発熱・発疹・咳などの症状が出て、重症化すると肺炎・脳炎を起こすこともあります。

子どもの病気と思われがちですが、ワクチン未接種の大人でも感染します。 一度感染するとその後は免疫ができますが、感染中は自分も周囲もとても危険な状態になります。
9人 感染者1人がうつす
平均人数
2〜3週 感染してから
発症までの潜伏期間
1〜2% 先進国でも見られる
重篤な合併症リスク

発症〜3〜4日目(カタル期)
かぜのような症状が続く
この時期がもっとも感染力が強い時期です。症状が軽くても他の人にうつす危険があります。
高熱(38℃以上) 強い咳 鼻水 目の充血 コプリック斑(口の中の白い斑点)
4〜5日目(発疹期)
赤い発疹が全身に広がる
一度落ち着いた熱が再び上がり(二峰性発熱)、顔から体・手足へと発疹が広がります。高熱が4〜5日間続くことがあります。
高熱の再燃(39〜40℃) 赤い発疹(顔→体→手足) 倦怠感・食欲不振
発疹出現から3〜4日後(回復期)
徐々に回復へ
発疹が色素沈着(茶色いシミ)を残しながら消えていきます。熱も下がり始めますが、体力の回復には時間がかかります。合併症(肺炎・中耳炎・脳炎)がないか経過を観察することが重要です。
⚠ こんな症状があればすぐに医療機関へ連絡を 呼吸が苦しい・意識がもうろうとする・けいれんがある・高熱が1週間以上続く場合は、肺炎や脳炎などの重篤な合併症が疑われます。
必ず事前に電話してから受診し、マスクを着用してください。

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空気感染(飛沫核感染)

ウイルスが空気中を漂い、同じ部屋にいるだけで感染することがあります。はしか最大の特徴であり、非常に強い感染力の原因です。

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飛沫感染

咳やくしゃみで飛び散ったしぶきを吸い込むことで感染します。

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接触感染

ウイルスがついた手で口・鼻・目を触ることで感染します。

感染力が続く期間

発症の4日前から発疹出現後4日間まで、他の人にうつす可能性があります。


💉 MRワクチン(麻疹・風疹混合)

はしかの予防にはワクチン接種が最も確実な方法です。2回接種することで95〜98%の高い予防効果が得られます。

1歳時(第1期)定期接種として1歳になったらすぐに受けましょう
小学校入学前(第2期)5〜6歳ごろに2回目を接種し免疫を確実に
接種歴が不明な方かかりつけ医に相談を。大人でも接種できます
海外渡航を予定している方出発2週間以上前に接種を確認・完了させましょう

妊娠中のはしか感染は、母子ともに深刻なリスクをもたらします 妊娠中はワクチンを接種できないため、妊娠前に免疫をつけておくことが非常に重要です。妊活を始める前に必ずワクチン接種歴と抗体検査を確認してください。

👶 赤ちゃんへのリスク

妊娠初期に感染すると流産・早産のリスクが高まります。また低出生体重児として生まれる可能性もあり、胎児への影響が大きい感染症です。

🤱 お母さんへのリスク

妊娠中は免疫が変化しているため、肺炎などの合併症が重症化しやすい傾向があります。入院が必要になるケースも報告されています。

💉 妊娠中はワクチン接種不可

MRワクチンは生ワクチンのため、妊娠中は接種できません。接種後も2か月間は避妊が必要です。妊娠前の計画的な接種が不可欠です。

🩺 抗体検査を受けましょう

ワクチン接種歴があっても免疫が十分でない場合があります。妊活開始前に血液検査で麻疹抗体価を確認し、必要なら追加接種を。

妊活中・妊娠前の方がとるべき行動
母子手帳でワクチン接種歴を確認する

2回接種済みかどうかを確認。記録がなければかかりつけ医・産婦人科医に相談してください。

抗体検査(血液検査)を受ける

接種歴があっても抗体が低下していることがあります。妊活開始前に抗体価を測定しましょう。費用や検査場所はかかりつけ医にご確認ください。

抗体が不十分ならワクチンを接種し、1〜2か月間避妊する

MRワクチン接種後は、安全のため少なくとも1〜2か月間は妊娠を避けてください。その後であれば妊娠しても問題ありません。

パートナーや同居家族も接種歴を確認する

家族から感染するリスクもあります。パートナーや同居の方の免疫状態も合わせて確認しましょう。

⚠ 妊娠中にはしかの疑いがある場合 発熱・発疹などの症状が出たら、すぐに産婦人科または感染症科に電話してください。直接受診は他の妊婦さんへの感染リスクがあるため、必ず事前に電話して指示を仰いでください。感染が確認された場合は入院管理となることがあります。

1
まずは医療機関に電話する

直接窓口に行くのは禁物です。「はしかかもしれない」と事前に電話で伝えてから、指示に従って受診してください。他の患者への感染を防ぐためです。

2
外出・人との接触を避ける

感染力が非常に強いため、回復するまで自宅で安静にし、家族以外との接触を最小限に抑えましょう。

3
周囲の人に知らせる

感染前後の数日間に接触した人(職場・学校・交通機関など)に伝え、ワクチン未接種の方は早急に医療機関に相談するよう促してください。

4
十分な休養・水分補給をとる

はしかに特効薬はありません。対症療法(解熱剤など)と十分な休養・水分補給が回復の基本です。


  • ワクチン接種歴を確認する(母子手帳や健康診断記録)
  • 1回しか接種していない場合は、かかりつけ医に2回目の相談をする
  • 妊活を始める前に抗体検査を受け、免疫の有無を確認する
  • ワクチンを接種したら1〜2か月間は妊娠を避ける
  • 海外渡航前はワクチン接種を済ませておく
  • 日頃から手洗い・うがいを習慣にする
  • 人混みでは不織布マスクを着用する(完全な予防にはならないが感染リスクを下げる)
  • 子どもの接種スケジュールを親が把握しておく
参考情報
国立感染症研究所(NIID)・厚生労働省・各都道府県感染症情報センター

この記事は一般的な啓発を目的としています。症状や治療については必ずかかりつけ医にご相談ください。
最終更新:2025年

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